Support dog介助犬とは
生活のパートナーとなる犬“介助犬”をご存知ですか?
我が国において2002 年に身体障害者補助犬法が制定されました。その法律の中で身体障害者補助犬とは盲導犬、聴導犬、介助犬のことをいいます。盲導犬に比べて、介助犬は日本ではまだ馴染みが薄いのですが、杖の代わりとなって起立を助けたり、手指の代わりとなって物を取ってきたり、ドアを開けたりするなど重要な補助をしてくれます。現在、毎日の暮らしに介助犬のサポートを必要とする身体障害者は約15,000人といわれています。これに対して介助犬はたったの数十頭。その普及率はわずか1%にも満たないのが現状です。
介助犬ユーザーは、病院に入院中または施設入所の方ではありません。地域で暮らす身体障害者ならびに高齢者のような、自宅を中心として外出する生活をしている方に対して、生活の質(Quality Of Life:QOL)を向上させる大きな役割を担ってくれるのが介助犬なのです。現在、そんな介助犬の普及はあまり進んでいません。その要因としては、我々リハビリ専門職の介助犬に対する理解度が低いことが考えられます。更に、介助犬の有用性を示す研究が少なく、リハビリ専門職が介助犬を知る機会が少ないことも挙げられます。
したがって、私は、研究者の立場として、介助犬による介入効果の直接的な根拠を集積して参りました。その結果をもとに、介助犬の有用性を医療・リハビリ専門職に啓発して参ります。また、起業家の立場としても、地域社会でリハビリ事業を展開している会社、すなわち理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が起業した会社に対して、啓発活動を行い、自ずと地域リハビリを職場とする療法士の介助犬に対する認知度が向上することを目指します。